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「起きたか、飯時に起きるなんていい鼻をもってるな」
彼は軽口を言うのに対し彼女は反論しようかと思うが、実際空腹を感じているので何も言えなかった。
「ん?何で涙を目にためてんだ?」
彼女は彼に言われて漸く気付いた。自分の頬が濡れているのを。そして夢を見ていた事を思い出す。
「夢を見ていた」
彼は夢の内容を訪ねた。気になってるみたいだ。
「昔、両親と遊んでいた時の事」
それだけ言ったが後は続かなかった、彼女が泣き出してしまったから。
「もういい、言わなくて」
彼女は両親の事を思い出し泣いてしまった。極力思い出さないように、でも楽しかった日々を忘れないよう生きてきた。
「お母さん.....お父さん.....」
「すまない.....」
彼は目の前の少女を抱き締めてやった。だが両親の温もりと重ねてしまい彼女はただただ泣いてしまう。それでも彼は止めない。彼女に強くなって欲しいから。
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