57人が本棚に入れています
本棚に追加
「……高木さん?……沙羅ちゃん?」
ぼーっと外を見ている私を不思議に思ったのか、長谷川亮は、私の名前を呼んだ。
なおも、ぼーっとしていた為、長谷川亮は私の頭を、わしゃわしゃしてきた。
「嫌っ!!!」
条件反射で長谷川亮の腕を払いのけた。
「ご、ごめんなさい。悪気は無かったの」
なんだ?
一瞬、誰かが脳裏に出てきたような…
くそっ!
すぐ消えるからわからないよ…
「あ、俺こそごめん。驚かせちゃったね。高木さんは俺の事を忘れちゃったから、心機一転、一からやり直すよ」
「何をやり直すの?」
「秘密………」
あん?
そこまで言っておいて秘密だなんて…
このイケメン、使えない……
まあ、忘れた私がいけないんだから、強くも言えないか。
その後、長谷川亮は、みんなで遊びに行った時の話を、沢山してくれた。
「また4人で遊びたいよな」
渋々ではあるが
「そうだね」
と答えてみた。
1時間ぐらい喋っただろうか?
あまり成果はみられなかったが、長谷川亮の不思議なオーラが少し気になって、また話をしてみたくなった。
最初のコメントを投稿しよう!