57人が本棚に入れています
本棚に追加
「え?マジで?」
「マジだよー!いきなり名前で呼ばれるわ、馴れ馴れしくされるわで焦ったよ」
「はは。んで、何か思い出した?」
「全然………。つか、カラオケ誘われたし…」
「おー、いいねー。いっておいでよー。グンさんはいい人だよ」
「いい人っぽかったけど、記憶の無い私には、ちょっと突っ走り過ぎでついていけない」
「そっかー。いっそのこと身を委ねちゃえば?」
「は?意味わからないし…」
「んで………、沙羅。ほんとにMR-2買うの?」
あい?
いきなり話を飛ばすな!
あたしゃ、あんたにも付いていけないよ…
「当たり前じゃん!」
「あんたも誰かさんに似て、車好きだね」
「ん?誰かさんって?」
「あっ!……えとー、私に似てだよ」
「ふーん、奈美に似てね。確かにそうかもね」
「んじゃ、契約書持ってくるね」
慌てて席を立つ奈美だが、なんだか、兎に角この場から去りたい感じがありあり
暫くすると、契約書を持って、奈美が帰ってきた。
私は、沢山ある契約書にサインをすると、急に、車が来るのが楽しみになり、心がときめいていた。
-------------
--------
2週間後、車が届いた。
早速、慣らし運転の為、市内をウロウロ。
珍しい車なので、信号で停まると、隣の車の人にジロジロ見られる。
ふふん!
どうだい!
私の愛車、カッコいいでしょー。
鼻高々になって優越感に浸っていた。
しっかし、ハンドル重いなー………
まあ、パワステじゃないから仕方ないか
でも、この重い感じが、また素敵!
いかにも走り屋って感じじゃん!
よーし、慣らし運転が終わったら、ガンガン走るぞー!
最初のコメントを投稿しよう!