2。

3/20
前へ
/136ページ
次へ
「え?マジで?」 「マジだよー!いきなり名前で呼ばれるわ、馴れ馴れしくされるわで焦ったよ」 「はは。んで、何か思い出した?」 「全然………。つか、カラオケ誘われたし…」 「おー、いいねー。いっておいでよー。グンさんはいい人だよ」 「いい人っぽかったけど、記憶の無い私には、ちょっと突っ走り過ぎでついていけない」 「そっかー。いっそのこと身を委ねちゃえば?」 「は?意味わからないし…」 「んで………、沙羅。ほんとにMR-2買うの?」 あい? いきなり話を飛ばすな! あたしゃ、あんたにも付いていけないよ… 「当たり前じゃん!」 「あんたも誰かさんに似て、車好きだね」 「ん?誰かさんって?」 「あっ!……えとー、私に似てだよ」 「ふーん、奈美に似てね。確かにそうかもね」 「んじゃ、契約書持ってくるね」 慌てて席を立つ奈美だが、なんだか、兎に角この場から去りたい感じがありあり 暫くすると、契約書を持って、奈美が帰ってきた。 私は、沢山ある契約書にサインをすると、急に、車が来るのが楽しみになり、心がときめいていた。 ------------- -------- 2週間後、車が届いた。 早速、慣らし運転の為、市内をウロウロ。 珍しい車なので、信号で停まると、隣の車の人にジロジロ見られる。 ふふん! どうだい! 私の愛車、カッコいいでしょー。 鼻高々になって優越感に浸っていた。 しっかし、ハンドル重いなー……… まあ、パワステじゃないから仕方ないか でも、この重い感じが、また素敵! いかにも走り屋って感じじゃん! よーし、慣らし運転が終わったら、ガンガン走るぞー!
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加