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名前を
誉められた
以前父の病院の結核病棟に入院していた子供と、 たまたま良く似た“子”に就職先で会った。 その子供は天人製新薬のお陰で一週間も入院してなかったし名前も覚えてなかったが、 外見の特徴が印象深かったんで話を振ってみると案の定本人だった。
その子の名は
世間に知れてた
ネームバリューは絶大
そのブランド
イメージが
任務の成功:失敗
同僚の生:死
の境界を確実に
引き揚げた
彼の名前にはいつも
枕詞が付いて来た
俺も始めに彼に抱いた先行意識──特異な職種とその形形(カタチナリ) からフィーチャーされた、 世俗から遠い血の通わないイメージ──は、 幾度と会話を交わす毎にペリッペリ剥がれた。
普通に笑う、 酒飲みで音楽好きの、 実はかなりガサツで稀に知性を疑う事をやらかす奴の生き様は……失礼だけど、 毎日面白い。 それでも意外に実年齢よりずっと眼界の開けた奴で、 俺のが年上だけど今では同級生ノリで蔓んでる。
そいつに
名前を言ったら
誉められた
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