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目覚めれば
見慣れた部屋のベッドの上にいた。
下腹部に残る微かな感触
「リリス!!」
咄嗟に叫んで僕は起き上がった。
起きた現実を整理してみた。
僕は有楽町に出掛けたはずだ。
カテドラルタワーに入り、リリスの鎖を解こうとして…
その先は曖昧な記憶しかないが、確かにリリスと交じり合った記憶は断片的に残っている。
しばらく、考え込んでいたら、いつの間にか部屋が青白い光に包まれたいて、男が立っていた。
「話すときが来たようだ」
男は淡々とした口調で話した。
「リリスは?」
僕は問い掛けた。
「今から話す全てをよく聞いてくれ。」
男の顔が険しくなった。
想像を絶することが始まることを僕は理解していた。
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