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屋上の、そのまた上にあるアンテナ。そこだけ屋上から生えたかのように、出っぱっている。 高坂隼人は、カメラを曇り空に向けた。そして、レンズをのぞきこみ、ゆっくりとシャッターに指をかけ。 押すのをやめた。 ゆっくり目をレンズから離す。小さいため息をつき、両腕をだらんと下げた。 一段登っていた段差を、とん、と降りた。
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