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野村あかり。高校1年生。特徴は、スラッと伸びた背と茶色のショート……と言いたいところだが、チビで根暗な干物女だ。 今日は、いや、今日も友達がいないので、一人で屋上でお昼ご飯を食べることにする。 しかし、ドアを開けると生憎の雨模様だった。ため息をつき、振り返って階段を降りようとしたとき、誰かが上がってくる音が聞こえた。 だんだん姿が見えてくる。 それは男の子だった。カメラを持っている。それだけで誰か分かった。 写真部のエース、高坂隼人君だった。 彼はとても写真の才能があるらしい。しかもルックスもいいので、この学校では一番女の子に人気があるらしい。 とても畏れ多くて話しかけれない。そう思い、俯いて横を通りすぎようとした。 そのときだった。
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