少年期

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1928年6月4日 私はこの忌まわしくも素晴らしいアーカムに生まれた。そう!私は生まれてからずっとアーカムで暮らしているのだ。 しかも、旅行など一切行ったことはない!つまり私はアーカムと言う町に縛られて生きているのだ。 私の子供の頃の話をしよう 私は世間一般で言う引きこもりであった・・・いや、"あった" ではない今も尚なのだ。話を戻そう、何故私は好奇心豊かな子供の頃から外に出ず引きこもっているのか? 答えは簡単だ私は明るいところ、もっと言えば光が嫌いなのだ。光、特にまぶしい光は目の前を真っ白にする。私はこれが溜まらなく厭なのである。 目の前が白くなると周りに何も感じられなくなり私と言う存在があやふやになってしまう。 私は、このことが途轍もなく恐ろしかったのだ・・・過去形?そう!過去形なのだ!いや、今は光だけでなく闇も恐ろしくなってしまったと言った方が正しいかもしれない。 とにかく、私は光を恐れ部屋を暗くして引きこもる、そんな生活をして少年期を過ごしたのである。
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