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目が覚めたとき、いつもの部屋はそこになく、代わりに無機質な白い壁、ベッド、小さいひとつ足テーブル。
ひどく落ち着かない。
とりあえず周りを見るが、出入り口らしいものは何もない。
空気は…大丈夫なようだ。
じゃあどうやってここに入ったんだろう…
考えても答えなどわかるはずもなく、とりあえず自分がいたベッドを調べてみる。
特に何もない。
少し固いスプリングに、真っ白なシーツ枕も普通。
次にひとつ足テーブルに近づいてみた。
テーブルには何か手紙のようなものが乗っていた。
他には何もないようなので、とりあえず読んでみる。
─拝啓ダンジョンマスター様
この度はダンジョンマスターご就任おめでとうございます。
ダンジョンマスター就任に際しまして、以前マスター様がお使いでしたご自身の情報を全てリセットさせて頂きましたことをご報告いたします。
なお、この度マスター様におかれましては、幸運にもダンジョンマスター就任者一億人目という記念すべき栄誉に則し、特別に特殊側近獲得チケットをお贈りさせていただきます。
なお、ダンジョン運営は全てポイント制となっており、ダンジョン外生物を撃退もしくは撃破することによってポイントを得ることが出来ます。
初期ポイントは3000、一億人目ボーナスポイントとして10000ポイント贈呈いたします。
ダンジョンにおきましては、撃退より撃破の方が獲得ポイントが高いですので、撃破なさることをお奨めいたします。
ダンジョンマスター様がダンジョンにて行うことは以下の２つ。
１つ、ご自身とダンジョンコアを侵入者から守り通すこと。
２つ、ダンジョンを運営すること。
それでは、楽しいダンジョンマスター生活をお楽しみください。
最後に遅くなりましたが、この手紙はダンジョンマスター様がお読み終わりますと、発火いたしますので、速やかに手をお離しになり、距離をとられますことをご忠告申し上げます。
─敬具
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