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高等部校舎、二階の右端。
そこが私のクラス、1-A。
私の通う乙宮学園は、一学年A~Jクラスまであり、その生徒数は、高等部だけでも約1000人という、所謂マンモス校。
一クラスの生徒数30人弱という中で、私は一人、孤立していた。
「…………でさー、ホントあり得なくね?─────」
「────マジかよ!?お前も─────」
席に座っているだけで、耳に響いてくる雑音。
あぁ、もう。
騒がしいったらありゃしない。
あり得ないのはコッチだっての。
全く、朝からイライラさせないで欲しい……。
私は、読んでいるフリをしていた文庫本から顔を上げ、誰にも気付かれないように小さく息を吐いた。
まだ、HRが始まるまでに10分ほど時間がある。
………………少し、散歩でもしてこよう。
教室にいても、息苦しいだけだし。
そう思い、私は席を立った。
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