prologue

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 坊ちゃまに告げてから、私は屋敷を後にしました。  目指すは近場の大型ショッピングモールです。終はそこ以外にお買いものスポットを知りません。  久々のお外です。少々楽しくなって参りましたが、遊びに行くのではないのですから、気を引き締めなくてはなりません。燕尾服の蝶ネクタイを整えます。  庭師(ガーデナー)アンドロイドも動かなくなってしまったので、草が生え放題の荒れた庭を通ります。かつては、四季折々の花が咲き乱れる大層美しい庭であったのに、遺憾でございます。  何とかしたいのですが、私では余計にひどい有様にしてしまうだけです。    屋敷内のお掃除は給仕(メイド)アンドロイドが止まっておりますので、僭越ながら私が行っているのですが、綺麗になるどころか毎度何処かしらを破壊してしまう結果となっております。遺憾でございます。  ですが、荒れているのは何も屋敷だけでは無いのです。久方ぶりに見る門外の景色も、なかなかに退廃的でございます。  建造物は全て何処かしらが破壊されております。終がやったわけではありません。
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