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シ「なるほど……では、世界の運命はメルマさんにかかっているのですね」
メ「はい……」
カ「で、テメェらは何でここにいる」
ル「ああ、ここが気になっていたからですよ」
カ「気になっただァ?」
ル「以前あなたたちが閉じ込められていた牢獄で少年院に連絡がいかないことに疑問を抱いていたんです。しかし、あの牢獄では能力使いがたくさんいる。脱獄を1度企んで失敗したものはよくても、1度もせず、大人しい脱獄犯が強敵揃いで協力し始めたら?そんな危険のある場所から離れられるわけがない。そういうことです。」
カ「なるほどなァ……。ちなみに何で失敗した奴は安心なんだ?性格によっちゃァ悔しさで挑む奴もいるンじゃねェか?」
シ「それはないです。必ず脱獄犯は1人じゃありません。だからそうしそうな人を私は殺していました。見せしめに。もしくは強敵になりうる人を。後は少し脅せば、死にたくないと言って牢獄から出ないわけです」
カ「あァ、結局はテメェが登場するわけか」
メ「そういえば敵だったね」
すっかり忘れてた……。
シ「今まで攻撃タイプの方ばかりでしたから、精神タイプのメルマさんは、私にとって相性が悪いんです。だから私がメルマさんに勝つことはないですよ」
ル「シェルラント様!」
シ「本当のことです。ルア」
メ「そうなんだ……でも、なんか……」
あまり実感がない……。精神につけ込むっていうのも卑怯な気がしなくもないし……。
カ「クク……ッいいじゃねェか。メルマだって人を守れるってことでよォ」
メ「ぼくが、人を……?」
そっか、ぼくはシェルさんから、カルマたちを守ったことになるんだ……。
そう思うと実感はなくてもよかったと思うことができた。それにこの能力も少しは好きになる。少しだけど。
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