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カ「話を戻すが、ここはテメェら以外いねェのか」
シ「えぇ、何故か誰1人としていません。それどころか、死体も、運んだ跡すらなく、私の力を持ってしても何1つ手掛かりが……」
ル「大量殺人がなされたのは間違いないですが」
メ「大量殺人……」
ル「あまりの手掛かりのなさに血は偽物かと考えたりしたのですが、調べた結果全て本物です。」
カ「只の人間が成せる技じゃねェ。能力者もいそうだな。だが、そりゃァどうでもいい。俺は、メルマに関した資料がほしいだけだ。」
シ「それは無理ですね。資料はありませんから。」
カ「無いだとォ?」
シ「血がこびりついたり、建物が壊れていたり、人の姿がなかったりするだけでなく、紙1つ見当たらないんです。」
カ「面倒なことを……。目的は人だったのか、もしくは資料だったのか判断がつきにきィ……。どちらも目的だったとして、血を出すような場面になったのも気になるところだァ……。死体が必要だったのか、もしくはこの少年院の奴が抵抗するべくこういった結果になったのか、襲ってきた相手が見せしめにしたのか……」
メ「見せしめになら死体はいらないよね……?」
ル「そうなると選択は2つ。もしくはそれ以外の理由になりますね。」
本当に手掛かりは何もないんだろうか。ぼくに関した資料が早くほしいのに………。
カ「他に探してねェとこは」
シ「一通りはしてしまいましたね。……ああ、手掛かりを知る方法、もしかしたらあるかもしれません。」
ちらりとぼくを見るシェルさん。なんだか嫌な予感が………。
カ「メルマに関係あんのか」
シ「えぇ……もしかしたらですが、メルマさんは人の心をお読みになるんですよね?」
メ「う、うん」
シ「ならばここにいた人たちの心を読むことはできますか?」
メ「どういうことですか?」
シ「メルマさんは少年院にいたことがあるなら、ある程度顔や声など覚えがあるはずです。ならその人を思い浮かべて、近くにいなくても心を読むことは可能じゃないのかと思いまして……。」
メ「そんなことしたことがないです」
カ「只でさえ心を読むことでメルマに負担がかかるンだ。やらせるわけがねェだろ。」
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