1506人が本棚に入れています
本棚に追加
シ「そうですか……無理をさせるわけにはいきませんね」
カ「仕方ねェ、他をあたる」
メ「でもぼくの故郷わからないよ?どうやって?」
カ「……おい、テメェらあそこの責任者の1人なら、メルマに関した情報はわからねェのか」
シ「それがメルマさんに関しては書かれてない部分が多かったんです。まるで隠されているかのように」
カ「その時点で何故ここに連絡しなかった」
ル「連絡しました。でもその頃から連絡がとれなくなったんですよ」
ぼくがあの牢獄に行ってからってこと?あまりにもタイミングが良すぎる……。
カ「まるで計画的に動かされているような気分だなァ」
シ「すぐに調べられないこともわかっている人物でないとできないことですね」
ル「そういえば、あの頃から事件も多発してこの少年院は誰も手をつけなくなっていましたね」
カ「事件自体その計画を練った奴と考えてもよさそォだ」
シ「狙いはメルマさん……。ですが、直接的に狙うことはないようですね」
カ「目的はわかんねェが、メルマを直接的に狙わねェのは俺がいるからか、もしくは既に近くにいて見張れているからの可能性がある」
シ「近くにいる可能性が高いですね」
ル「しかし、目的がわからない。相手は一体何を望んでいるのでしょう?」
メ「世界に関したこと……」
ふと思い付いたこと。ぼくを近くで見張る必要があったのは、ぼくがどういう行動をするか観察するため。その行動を観察するのは世界の動きを見るため。
じゃあそういう動きを見張ろうとした人物は?
メ「もしかして………」
1人心当たりが出てしまった。相手が近くにいると考えれば、世界の動きを見るために行動した人物を考え出せば。
カ「なるほどなァ……だが……」
カルマもぼくの呟いた言葉に閃いた様子だ。
でもそれだとわからないことが1つあった。それを解明しなければその人が犯人とは言い切れない。
最初のコメントを投稿しよう!