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カ「テメェらもグルか」
ロ「違う」
ノ「でもケニオという人物が生きてるのは確認済みだよ。警察が来ない間に誰かと逃げたようだから。」
カ「何故言わねェ……敵かァ?」
ロ「メルマの不安定要素になるからだ」
メ「ぼくの……?」
ノ「メルマくんはカルマが1番だけど、それでも仲間思いなところがあるから、裏切りは不安定要素になると思ったんだ」
カ「だからわかって平気そうなメルマに言ったわけか。いつからいやがった、テメェら」
ロ「最初から」
メ「え……?」
ノ「僕、実は空間移動ができるんだ。だから見えないところまで離れて、後ろからついていって足音でどこに降りたか探り、急いでその場に降りて、離れたところから話を聞いてたってわけだよ」
カ「空間移動を使えることも隠していやがったか」
ノ「いや、隠してたわけじゃないよ。忘れてたんだ」
カ「忘れてただァ?」
ロ「ケニオにやられてたのかもしれない。俺達は目的も力の強さですら忘れていた」
シ「貴方たちの目的はなんですか?」
ノ「世界平和。つまりはメルマくんを……いや、メルマ様を安定した心のまま世界樹へ送り届けることです。」
ロ「世界樹の在処もわかっています。それこそメルマ様の故郷。ですが、悪夢を見られたせいでメルマ様は安定しているとは言えません。全てはケニオの思惑通りなのでしょう。」
ぼくに跪くようにして畏まる2人。とてもやりきれない。
カ「悪夢を見せたのはケニオだと……?」
ノ「感覚を操作できるならば夢を相手のトラウマにすることも可能なのではと考えたまでです。お願いです。安定さえすればメルマ様の故郷をお教えします。ただでさえ原因のある場所、下手に動かしたくはないのです。」
ル「どういたしますか、シェルラント様。」
シ「メルマ、彼らは本音を言っていますね」
メ「はい……」
シ「ならば本当のこと。故郷を知る者がいるのです。焦らずともよいでしょう」
カ「だが、テメェらにしてもあの裏切り野郎にしても、なんでメルマと世界の繋がりについて知ってやがる」
ロ「それは明日話そう。今日はもう遅い」
ノ「メルマくんも眠そうだしね」
いつもの2人だ……。こっちの方が落ち着くなぁ……。にしても、眠たいのバレたか……。
メ「ごめん……なさい」
カ「……仕方ねェ、とりあえずはここで寝泊まりだ」
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