謎と疑い

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ロ「………これが言い伝えだ」 ノ「今と言い伝えで違うのは言い伝えであって、僕らは古の者の子孫として、その記憶を受け継いできたということくらいだよ。」 メ?「……もう1つの話が抜けてますね」 もう1つの話?この言い伝えで全てじゃなかったのか。 カ「なんでもいい、もう1つの話もしやがれ」 メ?「全体的には同じなんですが、影の者に抵抗できなかった光の者は、世界の力元より神の力によって、神になって世界を救う話です」 カ「メルマを神にする気かァ?」 メ?「………えぇ、言い伝え通りにはならないのは予測できない事態でしたが、もう方法はこれしかないでしょう」 ノ「嘘だ」 ……嘘か。今言ったということは、もう1つの話は嘘じゃない。なら予測できなかったことか、方法がそれしかないってことが嘘なわけか。 ロ「何が嘘だった?」 ノ「予測できない事態」 メ?「………耳がよろしいようで」 カ「予測してたってェのか!」 メ?「まぁ、メルマ様は特別な存在ですので。ですから、カルマにはメルマ様の騎士となってほしかったんです。守る存在としてね。メルマ様には綺麗な運命だけがお似合い。だから、殺人なんて死んだ方が悪いんですよ。邪魔こそしましたが、感謝してますよ。メルマ様を脱獄してくださったこと。ちょうど崩壊が始まる直後でしたし、メルマ様も外の世界を少しは楽しめたことでしょう。牢獄でもあなたと一緒なら楽しめたようですが」 カ「…………」 ロ「特別な存在の意味を聞いてもいいか」 メ?「簡単ですよ。カルマにはお話しましたね?メルマの親はこの世界の親とは別にいると」 カ「あァ、コイツらにも話した……」 話したというよりノアを通じて聞いていた、が正しいな。 シ「私は聞いていませんが、メルマさんの思う親は本当の親でないという解釈でよろしくて?」 メ?「はい。その本当の親というのが全ての世界を作り、神を作り上げた方なのです。その本人も人間でいう神なのですが、ただ世界を守るためになった神とは別次元であり、全ての神を従えていると言ってもいいほどの全能の神なのです。」
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