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-by.カルマ-
全能の神の子だから、最初からその跡継ぎの神にする気なんじゃねェのか、コイツらは。何がメルマ様だ。何が綺麗な運命だ。
ただの押し付けじゃねェか。これか、メルマが助けてほしいのは。神になって世界を救うなんざ建前で、全能の神にさせようとするコイツらのせいでメルマは苦しンでやがんのか。
予測通りの事態だァ?それが綺麗な運命ってンならクソくらえだ!
カ「メルマのとこへ連れてけ」
メ?「無理ですよ。貴方はただ待っていればいい。この器なら差し上げますよ?」
カ「テメェ……」
欲しいのはメルマの魂だけってことか?器なんざもらったところで、それはメルマじゃねェ。それをわかってコイツは言ってやがる。
ナメられてンのか……。そりゃそォだ。俺はメルマの身体に傷をつけることに恐れを成しているンだからなァ。
俺としたことが震えてやがる。怒りと恐怖で。メルマを追い詰める奴らに対する怒り、メルマの身体を傷つける恐怖。
あァ、本当、余計なもんを守るなんざ決めちまった。けど、初めて守りてェと思ったンだ。
シ「追い出す方法はあるはずです」
ル「本来なら手助けはしたくないが……ああいった人質をとるような卑怯な人物は嫌いなんですよ」
ロ「いつかの借りを返そう」
ノ「あんまり経ってないけどねー」
あァ……そういや“仲間”も脱獄して初めての経験か……。
カ「頼む……」
こんな人に頼むなんざ絶対にしなかったってのに……。メルマは俺の全てを変えやがる……。
シ「頼まれたとあっては何が何でもやりとげなければいけませんね………いや、やりとげさせてもらうぜ?」
ル「! シェルラント様……?」
シ「どうせ女の格好してようが、相手は気にしねぇ……。なら、最初からやりやすい方でいく。ノア、弱点を探り出せ。得意の口と耳を使ってな」
ノ「は、はい!」
相手に質問を投げ掛けて心音で弱点を見極めろってことか。にしても、すげェ変わり用だなァ……。
メ?「さすが神の欠片の子。味方の能力での判断と使い用がお上手で」
シ「お喋りは程々にな!」
メ?「く……っ」
カ「おい……!」
躊躇いもなく、攻撃しやがった!
シ「カルマはメルマをすぐ治せるだろうが!なら遠慮することはねぇ!メルマが戻る瞬間に治せばいい話なんだからな!コイツはメルマじゃないことお前が忘れてんじゃねぇよ!」
カ「!」
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