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-by.カルマ-
ずっと疑問だった。俺の能力に似た能力はあるというのに、俺みてェに死なない奴はいないことに。稀とはいえ、同じ能力に出会った時でさえ自分の傷をすぐ修復できずに死んでいった。
まるで俺の能力だけが“異常”なんだと言われてるようで気にくわなかった。だが、今になって思えば、記憶はなくとも心ン中でメルマを、光を、想えばこその能力だったのかもしれねェ。
異常だからこそ身を張って守ることができる。こんなに最高なこと、他にあるか?ねェよなァ?
神「あなたの存在消して差し上げましょう」
メ「カルマ……っ」
カ「死なねェから心配すンじゃねェ」
ああ、俺だけじゃねェ。俺を作り出したメルマが俺を想うのも異常にさせた原因の1つと言ってもおかしくはねェな。
結局は互いが互いを想う結果ってことか。
神「子の欠片程度で私に立ち向かう勇気だけは認めますよ」
向けられるは神の人差し指。
カ「勇気なんざなくても、子の欠片でさえ、既にテメェを越えてンだよ」
神「戯れ言を」
人差し指から放たれる光に、影と光を織り交ぜた力で抵抗する。
神は綺麗な心でなければならない、そんなことは誰であろうと無理な話だァ。それを知らねェ神は、自らの力が弱っていることに気づいてねェ。
綺麗な心を保つあまり、マイナスを吐き出さず我慢した結果だ。だから力を抑えきれなくなる。
カ「神も俺も消えねェが、再起不能程度にはなれるだろォ?そろそろ終わりだァ!」
神「!」
神さえ再起不能になりゃァ、俺達は自由だ。この牢獄だらけの世界から逃れられる。
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