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「たかが死んだくらいでぴーぴー喚くな。確かに残忍な殺し方だったけど、俺たちには関係の無い事だ」
関係無いって……頭が真っ白になる中、一際大きな音が耳を掠める。
「もう一遍言ってみろ!前歯全部へし折ってやる!!」
怒りに震えた佑くんが暁嗣くんを馬乗りになって押し倒していた。
間に入る事さえ出来なくてオロオロしていると、佑くんが振りかざした拳が暁嗣くんの左頬に入る。続けざまに殴ろうとしたが、物音で駆け付けた担任によって止められた。
2人は厳重な注意を受けただけで、お咎めを貰う事は無かった。しかし佑くんから貰った右ストレートの威力がそこそこあったのか、ぷくぅと暁嗣くんの頬は腫れている。
「実は先程の職員会議で先生方全員が収集された筈なんだが、臨時で入る予定だった先生だけ足りなくてな。自宅に電話を入れてみたが通じず、大家に頼み込んで合鍵で中に踏み込んだら、浴槽の中でバラになっていたらしい」
「先生…バラって……」
これでもかって言うくらい青ざめた生徒が口を噤む。想像したのだろう、そのまま後ろへ倒れてしまう。
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