鼓動

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「あーー…えっと。ナントカMの大翔。」 「プッ!相変わらずだな。綾瀬ちゃん。 Door the Mの大翔ね。久し振り。」 「…どうも。で?何されてるんですか?やっぱり覗きですか?」 「違う違う。身を潜めてるの。」 「ってことは、さっきの近所迷惑の徒歩暴走族集団は、あなたのファンですか?」 「…的確だな。そう言うこと…って!!綾瀬ちゃん!いてぇよ!」 「あんたのせいで夜中に無駄な体力使ったわよ!コイツ!!」 洗面台をよじ登り、大翔の首を思いっきり絞めた。 「目の前走ってたのって綾瀬ちゃんだったりする?」 「そうですよ!怖かったんだから!」 「苦しいって!ゴメン!」 「ファンくらいシツケておきなさいよ!」 力が入る。憎い! めちゃくちゃ疲れたんだから! その場の感情をここぞとばかりに出し切ってる最中、ハッ!と気が付く。 目の前には大翔。 ちょっと会いたいと思ってた人。 今日2回目のラッキー! 遠慮なく使わせてもらう! 「大翔さん!私をあなたの弟子にしてください!お願いします!」 そう言って頭を下げた。 「おい。」 「はい。」 「それが人にモノを頼むときの態度か?」 「…………しつれいしましたー!!」 手で首を絞めながら弟子にしろと訴え。 しでかしてしまった自分に腹が立つ。
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