ファインダー越しの風景

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「お前は!」 「ひぃ!!スミマセン!」 「まぁまぁ。自己紹介してなかった俺らが悪いんだよ。 俺が大翔でそっちが海斗。宜しくな。綾瀬ちゃん。」 「……どうも。」 「綾瀬!!いい加減にしろ!…悪いな。コイツ、アイドルに興味がなくて…」 「俺らもまだまだってことじゃん?」 「は。そうだな。」 笑い飛ばした方が大翔。ってことは、もう一方が海斗か。 「ま。女の子見て嫌だったけど、俺らに興味がないならもってこいだな。」 「確かに。キャーキャー喚かれて、サインせがまれて、対談どころじゃないから。」 「何だよ。そんな経験あるのか。」 「そんな経験しかない。」 「あの。もう撮ってもいいですか?」 「アハハ!!このノリの方がずっといいや。専属にしてよ。」 「編集長に掛け合ってみるさ。そういやマネージャーは?」 「あぁ。仕事の打ち合わせ。2時間くらいして帰ってくるから、それまでは大丈夫。」 話し始めた3人を後目に、ファインダーを覗く。 うん。確かに芸能人だ。 軽くメイクもされていて、写真映りがいいことこの上ない。 数枚の写真を撮り終えて、海斗にズーム。 「……………」 少し考えてファインダーから視線を外す。
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