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「お邪魔します…」
「どーぞどーぞ!」
「って。お前の部屋じゃねぇだろ。」
翌日、時間通りに準備してたら、大翔から電話があって、既に着いてるからいつでも来ていいよって言われ、隣の海斗の部屋に行く。
自分の部屋と反対だけど全く同じ造りの部屋。
自分もそうだけど、あまり物がなく、シンプルな部屋で、リビングに至ってはソファ1つなく、だだっ広いフロア。
「ダンスにはもってこいだろ?」
「…そうですね。」
「だからこの部屋にしたかったんだよ。オーナー。」
「…嫌味ですか?」
「何でそうなるんだよ。」
「綾瀬ちゃん!海斗も!ほら、始めるよ!ミラー動かして、リビングに行くよ!」
柔軟していた大翔が立ち上がり、喧嘩腰になってしまう私と海斗の仲裁に入る。
「綾瀬ちゃん、全部覚えきれた?」
「はい。」
「じゃあ、ランダムで曲を流しても踊れるな?」
「はい。」
「海斗、アレ作っといて良かっただろ?」
「…それは見てからじゃないと。」
「多分大丈夫だと思うよ?お前だって綾瀬ちゃんの実力は見たはずだから認めてるだろ?」
「認めざるを得ない状況だった。」
「嫌々、認めていただいてありがとうございますね。」
「まだまだだけどな!」
「心から認めさせてあげますよ!」
「やってみろ!」
「あー。もう。いい大人なんだから!やめろってば!」
…ホントに!こいつはイラッとする!
大倉さんのことがあるからだろうけど、気付いてるなら気付いてるで行動しないこいつにも腹が立ってるんだ。
どうしてだか分からないけど、無性に腹が立つ。
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