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昔、ある牛飼いの子どもが馬に蹴られて死にました。
それを見ていた牛飼いは馬主を罵倒しました。
明らかに事故なのですが、牛飼いは人殺しと言ってはばかりません。
「馬に蹴られて、死んでしまえ。」
牛飼いは馬に飛び乗って、馬主を蹴りました。が、馬主は寸でとかわし頭に一厘ほどの血を流して済みました。
さて牛飼いは驚いた馬に振り落とされ、散々に踏まれて千切れました。
馬主は涙を流し、親子を弔い、馬を連れて戦に行きます。
そこで自身を含め千人殺しをなしました。
(蛇足)
牛飼いの墓から牛食み草が生えました。他の畜生には無害ですが、これを馬が食べると酷く当たるそうです。
子どもの墓には馬食み草が生えました。
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