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しばらくして邪魔な牛食み草は焼き払われた牛飼いの墓、代わるようにウワバミが棲み付くようになりました。
ウワバミは次々と村中の兎や家畜の鶏を食べ、ついに大人一人分もの大きさの腹抱えて鶏小屋で寝ていました。
鶏の鳴き声無きを不思議に思った鶏飼いがこれを見つけ、鋤で頭を潰しました。
ウワバミの腹を裂けば、大人が一人出てきて、鶏も兎もいません。大人は言います。
「明日は陽を食べよう。」
驚いた鶏飼いは鋤を振りかざしますが、大人もう天に昇って届きません。
果たして翌日、太陽は食べられ欠けました。
欠けた陽に驚いて、沢山の人が肝をつぶしました。
(蛇足)
太陽の鴉達が大人をつついて追い払い、太陽の火を繕っては元に戻しました。
大人はウワバミに戻り、馬食み草に隠れました。
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