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「ね、俺の言ったとおりでしょ?」
「別に疑ってません」
「疑ってたんだ」
そんな事を口にしてしまうというのはやっぱり疑ってたわけで、だからって、
「今の先輩を疑ってた訳じゃないって意味です!」
昔の彼までは信用出来ない、というか、
「あぁ、昔か。だから元カノとかいってたんだね」
「……」
自他共に認めてるから責めようも無い。
「というか、もうここでいいですから!」
そう叫んだのは駅の改札口。
「いつも家まで送ってたでしょう?」
「そっ、それはそうだけど! でもっ、明日はっ」
「うん、テストだけど大丈夫」
「何を根拠にっ」
「充電するから」
「――っ」
そんな一言に言葉を飲んで、さらに顔を赤くしてしまうから、
「そっ、そんなのっ、さっきご飯だって沢山食べたしっ」
「ちゃんと意味分かってるんだ。可愛い」
なにを言っても説得力が無い。なにより、
「ほら、おいで」
改札口のむこう、差し出される手にもう心臓は走り出しそうになってる。
その手を取って電車にのって。
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