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「志穂 身体に気をつけて
慎を頼むな……元気で」
「ええ雅史も元気でね」
「…パパ」
「慎ママの言うこと ちゃんと聞けよ」
慎の顔をのぞきこむ
「パパは後から来るんでしょ?」
「…………」
あどけなく笑う慎の顔を見つめ
ギュッと抱きしめた
「さあ 行け」
5才になる俺の息子 慎(しん)
何度も何度も振り返り手を振る我が子
涙でかすむ顔を隠すように
思い切り手を振った
『慎ごめんな』
俺はこの日
最愛なる2人の家族を空港で見送った
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