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「…………あなたの好きなように生きなさい。」
私はそう言って真桜からの電話を切った。
そして寝室に行き、クローゼットの中にある一冊のアルバムを開き真桜の写っている写真を撫でながら言った。
「真桜、もう私たちから解放してあげる……。今までたくさん我慢させてごめんね。私たちは夫婦仲はよくなかったけど真桜がいてくれて幸せだったのよ。これからは総くんのお兄さんのことを幸せにしてあげなさい。そしてあなたも幸せになりなさい。」
しばらく写真を見つめたあと私は夫に電話をかけた。
「もしもし、あなた?こうして話すのは久しぶりね……。真桜が家から出て行ったわ……。私たち話合いましょう。真桜がいつでも帰ってこれる場所を作ってあげなくちゃ……。」
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