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……俺と総が小さいころ母親が病気で死んでから、俺は総を溺愛するようになった。
母親がいなくても総がさびしくないように……。
そして俺は陽気な性格になった。
総の気持ちを少しでも和ませるために……。
お菓子もおもちゃも全部譲った。
総が満足そうな顔をしてくれたらそれで十分だった。
総の為なら自分の感情を殺して生きていくのは何でもないことだった。
真桜に巡り会うまでは……。
今、俺の腕の中にいる真桜を離したくない。
総……俺はこれから決して言ってはいけない言葉を真桜に言うよ。
真桜はどう答えてくれるか分からないけど、総を裏切る言葉を言う……。
ごめん……。
俺は真桜を抱きしめる力を強めて真桜に言った。
決して言ってはいけない言葉を……。
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