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「そこまで」
俺たち兵士を育成する養成所の監督が手を叩きながら俺ともう一人を止めた。
俺は戦いの相手、グラを見る。
「…オマエ、やっぱ強ぇな」
グラが俺の肩を拳で小突きながら言った。
俺はサンダー。六年前にこの養成所へ来た。
今日は、ちょうどその日から六年だ。
「グラも強かったよ」
俺が言うと、グラは「へっ」と笑った。
それから
「水を飲まないと死ぬ」とか言いながら俺の傍を離れていった。
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