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だけど、最悪な任務を侯爵が直々に依頼してきたのかもしれない。
俺は監督を睨んだ。
「言伝の内容は?」
「それは言わない」
…は?
監督を斬りたい衝動に駆られる。
何だよ、ここまで焦らしといて、言わないつもりかよ。
俺が相当苛立った顔をしていたのか、監督はサングラスの奥の黄色い目を光らせ
「言伝の内容が気になって仕方がないんだろ」
と言った。
正解だ。
けど、どうせ俺には何のメリットもないんだろ。
なんて思っていると、監督は咳払いをした。
「一つ、約束をしろ。言伝の内容がどんなものであっても、逃げ出したりしないと」
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