動植物を愛する少女

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 無事に挨拶が終わった。  俺が挨拶をしたのを見届け、監督は養成所へ戻ってしまった。  結局、夕べは監督が戻ってきても、話のことは聞けなかった。  戦争のことも、領主のことも――。  ここで生活していく中で、ゆっくり知っていけばいいような気がする。俺は歩いていく監督の広い背中を見つめながらそんなことを考えていた。  父さんと過ごした十年間と同じくらい、監督と過ごした六年間も充実していた。  監督の姿が坂の向こうに消えたところで、俺は門の中に入る。 「あ、サンダー様」  ジョーカーに呼ばれ、俺は足を止めた。俺を呼び止めたジョーカーは、 「まだ挨拶は終わっておりません」  とよくわからないことを言った。
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