プロローグ

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学校の屋上から見る秋の夕焼けは、とても綺麗で、そして少しだけ僕に寂しい気持ちをあたえた。 そんな秋の空のした僕は学校の屋上で、ある人をまっている。その人は春から秋の間、僕にたくさんの大切な思い出をくれた 。いや、違うな。一緒に作ってき人だ。 僕は今からその大切な思い出、そして、一緒に作ってきた人に酷い事をしようとしている。そんな事を思っている時、屋上の扉が鈍い音をたてながら開いた。扉から現れたのは、腰まで届く流麗な黒髪。そしてなにより、不自然すぎるくらいに整った容姿をした女の子。 彼女は立花瑠美。僕の恋人だ。 「高志さん、どうしたんですか?急に放課後に屋上で二人きりで話しがしたいなんて。」 彼女は不思議そうに僕に聞いてきた。普段ならこんな風に屋上に呼び出して話しなどしないからだろう。
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