愛と狂気

プロローグ

「認めない。高志さんが私と別れるなんて。これはきっと悪い夢のはずです。」

瑠美は高志に別れ話をされたことを認められないでいた。

「ああ、わかりました。」

瑠美は少し時間が経つと、納得したような感じだった。

「要するに、高志さんを誑かす悪女がいるんですね。そうですよ。でないと高志さんが私と別れるなんてこと言うわけがないじゃないですか。」

晴れ晴れとした笑顔を浮かべて瑠美は言い切った。

「高志さんを悪女から救ってあげないと。待っていて下さい高志さん。あは、あははははは。」

瑠美の狂ったような笑い声が屋上に響き渡った。