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「なんだかあまり大学に行くのが楽しみという風には感じないけどどうしたの?」
俺は思いきって尋ねてみた。
「……わかっちゃいますか?
私が志望するのは都会の方の大学なんですよ。もちろん行きたいんですけど、そしたら……もうここからの星をしばらく見れないのかなって思うと、どうも寂しく感じてしまうんですよ」
「………………」
俺はすぐに話を返すことができなかった。
「下らない理由ですよね。向こうでだって星は見れるのに」
「そんなことはないよ」
「………………」
「だってそう感じるのは本当にこの場所を。ここから見る星のことが好きだったって証拠じゃないか。
それが下らないだなんて俺は思わないよ」
「………………」
それ以降彼女が大学のことで話すことはなかった。
そしてまた沈黙が二人を包んだ。
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