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車は海沿いの駐車場に停めておき、そこから荷物を持って近くの防波堤まで歩いた。
暮れ方に一度見に来たときにはまだ釣りに来てた人で埋まっていた。
だが深夜ともなればさすがに少なくなっているだろうと踏んでいた。
誰一人、猫の子一匹居なかった。
これはラッキーと思い鼻唄交じりで防波堤に入っていく。
そのまま防波堤の一番端を目指して進んでいく。
進んでいくにつれ陸の明かりから離れていき、端に着く頃には辺りなどまったく見えない完全な暗闇に包まれていた。
でもそれが星を見るのには好条件。
だからこそ俺はここを選んだ。
防波堤の一番奥を陣取り、持ってきたビニールシートを広げて仰向けになって寝転んだ。
一面の……とまではいかないが、それでも夏の夜空にはたくさんの星が輝いていた。
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