星降る夜に

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「えへへ、やっぱり座って見た方が楽ですね。 一人で天体観測来るの初めてだったので、準備とか何をしてくればいいかなんてまったくわからなかったんです」 「そうなんだ。まぁ初めてならわからないことがあって当然だよ。 前までは星を見るときって誰かと来てたの?」 「えっ!? 何でわかったんですか!?」 彼女はあからさまに動揺した様子で聞いてきた。 「だ、だって今自分で『一人で来るの初めて』って言ってたじゃないか。 それなら逆に『誰かと来たことはある』ってことになるでしょ」 「な、なるほど……星野さん頭いいんですね。まるで名探偵みたいです」 「た、探偵? 俺はただの星好きな大が」「あっ! 今! 今星が流れましたよ!」 「えっ……ああ、ホント?」 俺の言葉は彼女の大声に書き消された。 俺は苦笑いしながら夜空を見上げた。 「あっ! またです! 今のははっきりと見えましたよ」 「うん……見えたよ」 何でだろ……少し泣きそうだ……
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