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「幸村様。ただ今戻ったでござる!」
「うぉ!?」
今…そこから急に出てきたよな?俺の見間違いじゃないよな?たった今、自称幸村の近くから出てきた女の子。確かに…急に出てきた…よね?
「佐助さんご苦労様です」
「いいでござるよ!それで…この冴えない顔した男は誰でござるか?」
その女の子は、初対面の人間に対して、罵倒を放った。悪かったな、冴えない顔で。
「まず、人の名前を知りたい時は自分から名のるものだろ?」
「貴様!幸村様になんてことを言うんでござるか!」
「いや、お前に言ったんだけど」
「なっ――――!?」
その女の子は顔を真っ赤にして腰につけていた鞘から刀を出した。
「おぉっ!?おいとりあえずそれしまえよ!危ないから!」
「お前を切るために忍刀を出したでござる!てか刀じゃない!」
「佐助。その人を切っちゃだめです」
「でっ…でも…!」
自称幸村の言葉で女の子は鞘に刀をしまった。間違えた。忍刀。
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