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「いやー、ホントにどこなんだろーなー此所?」
適当に出発してから早数分、主人は森の中をさまよっていた。
「なんか歩いてればお姫様やらドラゴンとかでてきそうなのになー」
イベントを求めて歩いているが何もない。
イベントどころか生物と言ったたぐいのものすら出てこないのだ。
まあ、転生(?)に巻き込まれると言う非日常を体験した為か若干彼の考え方に変化が生じているところもあるが、忘れてはいけない。
主人は脇役だ。イベントはなかなか起きそうにもなかった。
主人の放浪は今しばらく続きそうだ。
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「いやいや、分かってたよ?そりゃ俺は脇役だもの…イベントなんか通常通り起きないってのはさ?」
何かしらあるかなーと思い森の中を散策して早一時間、何もないとは思わなかった。
案外森も小さく一時間あれば周りを一周できる大きさのもの、中にも入ってみたがやっぱり何もない。何もいない。
ホントにそろそろなんのために此所にいるかが分からなくなってきた…
もしかしたら一生此所に?とか恐ろしい考えが過ったその時
ガサッ
と、音が聞こえた。
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