板チョコもなか

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この夏で、受験生である3年生は部活を引退する。 ぼくの所属する野球部は、特に強いという訳ではなく、 県大会の出場を決める試合であっさりと負けた。 他の先輩が「お疲れ~。」と言い帰っていく中で、古澤先輩だけが悔し涙を流していた。 いつまでも泣き止まない先輩を見て、僕はいてもたってもいられない気持ちになり、近くにあるコンビニまで走った。 「古澤先輩。」 僕が呼びかけると先輩はちらっと僕の方を見た。 「板チョコもなか買って来ました。僕のおごりです、食べて下さい。」 古澤先輩は小さくサンキュっと言って、アイスを食べ始めた。
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