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~???サイド~
「レイ、なにか落ちてくるよ」
上を見上げ、血の様に赤黒い髪の少女はつぶやいた
「えっ、もしかしてあれって人!?(侵入者!?でも空から来れるはずは…)っとにかく行かないと!」
答える漆黒の髪の少女は一時思案し駆け出した
「レイ、待って、」
~陽サイド~
(あのやろう、いきなり落としやがって次会ったら、あの真っ白い顔、真っ赤に塗ってやろうか)
「って余計な事考えてる場合じゃない真下が針葉樹の森って、このままじゃ串刺しじゃねぇか、うあぁぁぁぁ」
この場に神が居れば、羽が有ることを言ってくれたのだろうが、今の陽を諭してくれる者はいなかった
…そして
ザッ、ガサガサガサッ、ダァン
木に引っかかりながら落ちた
宙で体を捻り串刺しは避けたが落ちた
「イッテェ、まあ掠り傷だけですんだのは良かったのか?」
自らに問い掛け立ち上がった陽は辺りを見回した
そして自分の方に猛スピードで向かって来る二つの影を見つけた
「…よし、逃げよう」
「待ちなさい、不審者!!」
漆黒の髪の方が陽に向かって大声で言った
(待てと言われて待つ奴はいないだろ)
陽がまた余計な事を考えていると、突如耳元に影が差した
「捕まえた、」カプッ
陽が、耳元で聞こえた声に驚き振り向くと、赤黒い髪の方が首筋に噛みついていた
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