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「終わった、?」
声が聞こえなくなったのを見計らって、
部屋の端に有った、扉からアーリアが出てきた
「うん、終わったよ」
「なら、行く、」
ヘイムが言い終わるのと、ほぼ同時に陽は腕を掴まれ、思いっきり引っ張られた
当然、陽は椅子ごと倒れ
ガンッ「痛ッ!膝が、机のカドに、歩くから 引きずんなぁ」
「陽君
「ヘイム助けt「頑張ってね」
笑顔で、小さく手を振るヘイムは、より神に似ていたという
「で、何で縛られてんの俺」
身体を揺らし、多少の抵抗を見せ陽はうったえる
「昔はここにも、大勢の人が出入りしてたんだけどね、魔王の所為でだいぶ減っちゃったのよ」
陽を縛った張本人である、レイムはしんみりとした雰囲気を装い答えた
「………なんで、縛られてんのか聞いてんだけど」
「ここ吸血種が13人も居て、血が足りないのよ」
「さっきヘイムから聞いたし、提供する気満々なんだが」
溜め息混じりに言う陽に、レイムの頬には冷や汗が伝った
「え……?ま、まぁでも手遅れね、目が血走ってるわ」
陽がゆっくり、後ろを振り返ると
目と牙を輝かせた、血を狙う鬼達の姿が有った
ガタッガタガタ「ちょっ、ほどいて、頼むからほどいてぇぇ」
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