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「ごめん、」
もはや、目を開けることすら出来ていないほど、ぐったりした陽に対して
頭を下げることなく謝る振りをする、アーリア
「いや もう すまないと思うなら ほどいて 椅子ごと倒れた俺を起こして」
アーリアは縄をほどき、レイムは椅子と陽を起こした
「うぅ 気持ち悪ぃ 」
「何よ、そんなに言うほど、大変だったわけ?」
「一回一回 貧血 復活を 13回だぞ」
「う、そうね、縛って悪かったわね」
心当たりが有ったのかレイムは、ばつが悪そうに謝った
しばらくして、陽が落ち着いてきた頃アーリアがぽつりと一言漏らした
「また、足りなくなる、」
「あぁ、血の事か?」
アーリアの言葉を聞き漏らさず、陽は聞き返した
「今までは、私と父さんの血でなんとかなってたのよ、けど私達は限界
それに……あんたに残ってもらう訳にもいかないから」
アーリアの代わりに答えた、レイムの表情は事態の深刻さをにおわせた
陽は、一瞬思考を巡らせて答えを出した
「大丈夫だ、俺に良い考えがある」
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