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※回想入ります
俺はあの日も人々から逃げる為の旅の途中、ある山を登っていた
その時は思いもしなかった、この日が最後の一日になるなんて……
ガサガサッ そんな音が聞こえた俺は一気に身構えた
「誰だ、そこにいるのは」
俺の呼びかけに応じて出て来たのは紺色の毛の熊だった
「お久しぶりです、魔王様」
俺は彼女を知っている、彼女はグリズリーという種の魔族だ、彼女達の一族は熊に姿を化える能力を持っている
「まだ生き延びていたのか」
俺の問いに彼女は明らかに暗くなりながらも答えた
「我々の様に、姿を化えることの出来る者は何とか、ですがそれ以外はもう…」
「そうか……」
そんな話をした後、俺は彼女の住んでいる洞窟に泊まることになり、その夜吸血コウモリや、ヒルに襲われ……
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