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Lー5地区
人はこの場所をそう呼ぶ。いや、呼んでいたの方が正しいか?今じゃこの場所に来る奴は危険地域に入る事を許された人間だけだ。
しばらく真っ直ぐ歩いていると公園を見つけた。遊具はほとんど錆びている。これではもう遊べないな……興味は無いが。
公園の中に入ると、近くにあったベンチに腰掛けた。2年間座る人がいなかったせいか、木で作られた椅子がミシミシと音を立てている。
俺はポーチから水の入った水筒を取り出した。そしてそのままキャップを外ずし、体内に流し込んだ。
「ぷはぁ!冷てぇ!」
キンキンに冷えた水は暑さによって渇いた俺の喉を潤した。やっぱ暑い日は冷たいもんを飲むのが1番だな!
俺は水筒をポーチにしまうと、すぐ近くに建っている協会を見た。神父も逃げ出したので、寂れているようだ。
今では緑が生い茂って誰も来ないが、昔は多くの人があの協会で神に祈りを捧げていたそうだ。俺も一度足を運んでみるか……
「…もう2年になるのか」
俺はベンチから立ち上がると、そう呟いた…
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