異世界に着きました。

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「それにしても、これは本当にあなたがやったんですか?魔力は高いようですが精神面はまだ子どものようですね。」 アイリスは少しだけ微笑む。 まるで弟を見る姉のような眼差しだ。 惚れちゃうじゃないか。 「違わないけど。俺今日は初めてこの国に来て、それまで魔法とか使ったことなかったから少しだけ練習してみようって…。」 嘘ではない。 「そうしたらこんな騒ぎになったと言うことですか?」 チャラ神の所為です。 「うん…すいません。でも、勇者を倒すために旅をしてるのは本当ですけどね。」 そう告げるとアイリスの顔が強張るのが分かった。 『ねぇねぇ。湊ちゃん。早く勇者やっつけないの?』 呑気なチャラ神の声が響いて湊はある疑問をぶつけた。 「なぁ、チャラ神。マジで勇者殺さないとダメなの?」 『何だよ今更、怖気付いたんじゃないだろうな。』 若干、機嫌を悪くしたのかチャラ神の声は刺々しい。 「いや、そうじゃねぇけど。勇者に女がいるなんて聞いてなかったし、しかもかなりの美人淑女だから何か勿体無くね?パフりたい、ってか愛でたい。」 アイリスの容姿は銀色のミディアムの髪に、モデルのような体型だ。しかも出るとこは出てる。 『湊ちゃん…。まさか、ほの字なのかッ?惚れたと言うのかッ?』 何故かテンション高めのチャラ神。 「こんなこと言うのもなんだが…アイリスって俺が居た世界では中々出会うことが困難なくらい美人だぞ。」 いやマジでそう思うわ。芸能人にだっていないと思うわ。こんな美人のオネェちゃん。 「この世界はそれが当たり前かもしれないけど、俺からしたら勿体無いわ。早く、愛でたいんだが。」 『そうなの?それでも、勇者は殺した方が良いと思うんだよね。それに、そのことが大前提で転生させてるわけだしさ。この先の展開考えると尚更ね。』 「展開ってなんだよ?お前今、言っちゃいけないこと言ったろ?」 『それにどちらにしても、魔王の子孫ってことになってる湊ちゃんは魔族なわけだからさ。湊ちゃんがそう思ってたとしても、確実にアイリスや他のアホ勇者共とは相容れない関係だと思うけどね。』 「えぇーイヤだ。可愛いはこの世の全て、それすなわち正義だ。ちなみにだが、アイリス以外に女勇者ってのは全部で何人いんだ?」
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