4506人が本棚に入れています
本棚に追加
『…六人だよ』
「ん…?ってことは、七つの大陸の内アイリスも含めて女の子の勇者が六人?」
…残りは男の勇者だと。
『そうなるね。それがどうかしたのかい?』
「……………ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁあッ!」
『えっ?湊ちゃんどうしたのさ急に』
「ハーレム勇者だとぉ!酒池肉林だとぉ!羨ましすぎるぞくそったれぇぇぇえ!!絶対にソイツだけは…殺す」
「あの湊さん?どうしたんですか急に声を荒げて」
アイリスは心配そうに湊を見つめる。
可愛い…。
「アイリスしゃん。…間違えた。アイリスさん。あの、男の勇者の名前とかご存知ですか?」
「えぇ。知ってますけど…」
男勇者の事を考えたのかアイリスは見る見るうちに顔を赤くした。
アイリスしゃんが男勇者の毒牙にかかってる。許せねぇ…絶対に殺す。
『湊ちゃんかなり私情が絡んでね?さすがに俺もちょっと引いた』
憐れむような声を出すチャラ神に湊は怒りをぶつけた。
「ふざけんなッ!俺は生まれてから一度もモテ期を経験することなくお前に殺されたんだぞッ!異世界に勇者狩りをしろって言われて来てみれば、男勇者が一人で残りは女の子の勇者だとッ!ふざけんなッ!何が悲しくてハーレム野郎を野放しにしておかなきゃならんのだッ!そのポジションは俺のもんだッ!しかも、よりにも寄ってアイリスしゃんにまで手をかけた罪は、死んで詫びたって許さねぇぞクソ勇者ぁぁぁぁあ!」
早口でまくし立てた湊にチャラ神も何も言えずにいた。
チャラ神は湊のことを何も知らない。湊は綺麗なもの可愛いものに目がないと言うことを。ましてやその対象となるものが女の子なら尚更のことだった。そして何よりも幼女は別腹と言うことを。
最初のコメントを投稿しよう!