異世界に着きました。

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「あの…湊さん。もしかしてリオネル様を殺す気ですか?」 さっきまでのアイリスとは打って変わって、禍々しい雰囲気を出している。 「…唯一のその男クソヤロウ勇者の名前がリオネルって言うんですか?」 「はい。私たち七人の勇者の内、唯一の男性の勇者がリオネル様です」 リオネル…勇者にして唯一の男。 羨ましい…。 しかも同じ勇者であるアイリスからは様付けで呼ばれてるし。この様子だと他の女勇者もリオネルに熱を上げてる感じだなこりゃ。つまり王道中の王道主人公よろしくなクソヤロウじゃねぇか。 はぁ~何だか面倒なことになりそうだ。ぶち殺してやりてぇな。 最初にリオネルを殺れば、アイリスも含めて六人の女勇者が黙ってないだろう。 さすがに、チートスペック貰ってても一度に六人相手は分が悪い。戦闘らしい戦闘も皆無な俺からしたら、経験値的にはかなり下回るし。なんせ魔法もさっきのが初めてだったから、少し経験値を積まないと厳しいか…。 「チャラ神。リオネルの情報をくれ。得意な体術、魔法ありとあらゆる情報だ。ちなみにアイリスのも」 『まず初めにアイリスからだ。アイリスはこの国、今湊ちゃんがいるアルメニ国の勇者さまだ。得意な武器は剣、魔法は水だ。容姿端麗、頭脳明晰で呼ばれてる二つ名は[水彩のマリア]。ちなみに強さは勇者の中でもリオネルの次に位置する。そして、リオネルだが、リオネルはこの世界の王都セブルスの勇者。得意な武器は特に無い。と言うより、全てにおいて扱うことが出来る。』 どんなラスボスだよそれ? 『魔法に関しては火だ。この世界の中でもかなりのイケメンに属してるな。ファンクラブもあるらしい。まぁ、本人は自分がカッコイイだなんて思ってない上に、他の女勇者からの好意にも気付かないありきたりな王道主人公だ。ちなみに二つ名は[煉獄の騎士]。勇者の中でもこの世界の中でもは最高に強い。まぁ、こんなとこだな』 六人全員から好意を持たれてるのに気付かないって、マジでくされ主人公じゃねぇか。 鈍感とか通り越して完全に病気だよ。 薬でもやってんのかバカたれめ。お注射か粉の方か!それとも葉っぱか!ハゲて死ねば良いクソ勇者。
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