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「そんな理由知る必要はありません。私たち勇者は平和の為に敵を倒すのみです」
「そっか…これ以上の話し合いは必要ねぇな。んじゃ、覚悟しろよ」
そう言いながら、湊は神スペックの体に身体強化の魔法を施す。
湊の周りには薄黒い光の粒子が舞い始めた。
「湊さん…あなた…魔王と同じ魔力。まさか、あなた魔王…なんですか…?」
アイリスは驚いた表情で、詰めていた間合いから距離を取る。
「俺にも良く分からないんだ。俺は元々この世界の生まれじゃないからな。さっきも言ったけど、初めてなんだよここに来るのは。」
湊の発言に対して、アイリスは怪訝な顔をする。何言ってんだこいつと表情が物語っていた。
「まぁ、色々あってこっちに来たんだけど。それはお前らには関係ねぇ話だな。じゃあ、話はこれくらいにして…」
そこまで言って湊は首を鳴らした。
身体強化した為なのか体が軽い。それでなくても神スペックの体なのに何か強すぎじゃね…。
湊は地面を蹴ってアイリスに真っ直ぐに突っ込んだ。突っ込んだ勢いで繰り出した右の拳をアイリス目掛けて叩き込む。
「アクアシールド…」
湊から繰り出された拳をアイリスは水魔法の防御壁を展開させてギリギリで攻撃を防いだ。
「へぇ~意外にやるじゃん。でもさ、まだ準備運動程度だから。大変なのはこれからだよ…黒水墨」
言い終えた刹那、湊の拳から闇魔法が発動されてアイリスの魔法を侵食していく。
「クッ……。湊さん…あなたが…何者か知りませんが。別の世界から来たとはどういう意味ですか?」
「そのままの意味だよ。俺は異世界から来た転生者、来た目的は勇者狩り。血液型はO型で、趣味は綺麗な人(女性)を眺めること。アイリスみたいな綺麗で可愛い子をね」
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