始まりは突然でした。

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「ん?ってか、マジで天使だったの?」 言われてみると確かに、純白の羽が背中から生えている。整った顔立ちにスタイルの良い体型だ。触った感じで、胸は間違いなくEカップはある。 美味しそうだ…。 「あの…あまりジロジロ見ないで下さい。」 ジトーッとした目を向けて、自分の身体を両腕で抱きしめてる姿はかなり良い。 「それで…俺を転生させるって意味が分からんのだけど」 2人のやりとりを優雅に紅茶を啜りながら、神はソファに腰を下ろしていた。 「ん?いやさぁ、俺って神なんだけどかなり暇なんだよね。マンガとかだと、間違って死んだヤツを転生させて異世界救ったりするけど、俺そんな在り来たりのやつ嫌いでさ。」 「どうせなら、悪役転生させたかったんだよ。他の神達はやらないから楽しそうじゃん。だろ?」 おぉ…すごいカミングアウトをぶっ込んできたな。 「俺って暇つぶしに殺された件について…死ネッ!悪ノリにも程があるわッ!ボケッカスハゲッ!!」 「まぁまぁ、そんないきり立つなよ。何も無いわけじゃないんだから。ほら!よくあるチートっての?力は与えるし、俺と同等の力くらいはさ。まぁ、設定は魔王の子孫ってことで登録してあるから。見た目は問題無さそうだからそのままな。んじゃ手続きを始めんぞ。」 そう言い終えると、床に手をかざす神。 しばらくすると、床が白く光だし、象形文字とも古代文字とも分からない文字が、丸い円になって現れた。 「う~んと、これで良いかな。この円の中に入ってくれ。すぐに終わる。」 神が作った円の中に半ば無理矢理入らされると、体中の血液が波打つように駆け巡っていくのを感じた途端、体から煙が噴き出して目の前に現れた。 「なんだよこれ?」 黒い微粒子の光が身体の周りを囲むように浮遊している。 「おっ!やっぱり予想通りだな。お前が持ってる属性の中でも一番強いのが闇みたいだな。良かった良かった。これで自他共に魔王と認められたわけだ。」 ニシシッと笑ってる神の発言は耳に入らない。いつの間にか円も消失した。 別に痛いことも痒いこともない。両手を開いて握ってを繰り返すが、特に特別な力を貰ったとは感じられない。むしろ、何か変わったのか? 「何かあんまり変わってない気がするんだが…。」 「まぁ、最初のうちなんてそんなもんだよ。」
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