始まりは突然でした。

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「それに大丈夫じゃね?魔王の子孫だし。あっ!でもよ、魔界だと魔王の血筋は途絶えたってなってるから最初は怪しまれるかもな。まぁ頑張れよ、どうにかなる!」 「どうにかって何だ!ふざけんな、断るッ!!」 「何でだよ良いじゃねぇか。何か言ってきたらフルボッコにすれば。俺と同じ力与えたんだから、指動かすくらいでコトは終わるぞ。」 えっ?そんなに強いの俺。 「マジで…?」 「まぁ、言ってみれば、お前はこの世界の理を完全無視した存在だからな。勇者が全員でかかってこようが、全悪魔がかかってこようが負けやしねぇよ。」 「そんなに強かったら、あっと言う間に勇者狩りも終わっちゃうんじゃねぇの?それつまんなくね?」 至極当然な言葉であるが、神は笑みを浮かべていた。 「それに関しては、問題無し。まっ、とりあえず初めての異世界へ行ってらっしゃいな。」 神はそう言って、指を鳴らす。 空気が弾けた音が辺りに響くと、足下に脱出用の穴ですか的なのが開いた。 言わずもなが、ストンと落ちる。 「まぁ展開的にはテンプレなのか…。って!冷静になれるかぁぁぁぁあ!!」 叫びも虚しく真っ逆さまに落ちていく湊であった。
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